物件の収支計算がようやく黒字になり、いよいよ「購入」に向けて最終段階に入った――
そう思った矢先、今度は銀行の選定という新たな壁にぶつかることに。

■ 不動産投資ローン、どの銀行で借りる?

いざ調べてみると、不動産投資ローンを取り扱っている銀行はそこそこあるものの、
「自分の条件に合う銀行」となると、一気にハードルが上がる。

なぜなら……

  • 金利が高すぎて収支が合わない
  • 審査基準が厳しく、そもそも通らない可能性が高い
  • 不動産会社の提携ローンありきで話が進んでいる
  • 「投資用ワンルーム」は対象外と言われることも……

といった壁が次々と立ちはだかるのだ。


ワンルーム投資に使えそうな銀行をリストアップしてみた

数時間、ネットやSNS、YouTubeを駆使して情報を集めた結果、
以下の銀行が比較的「ワンルーム投資」に向いている可能性があることが分かった。

  • オリックス銀行
     →投資用不動産ローンに強いと評判。ネット完結型だが、エリアによっては対応不可も。
  • 関西みらい銀行
     →関西圏での投資に強いが、エリアの問題とやり取りの煩雑さがネック。
  • 滋賀銀行
     →融資実績あり。ただし、関西圏以外では少々動きにくいかも。
  • SMBC信託銀行
     →ある特典を使えば**金利1.8%**で借りられる。これは大きい!

絞り込んだ2行

最終的に、「エリアの制約」と「やり取りの煩雑さ」を考慮し、
次の2行に問い合わせてみることに決めた。

  • SMBC信託銀行
  • オリックス銀行

どちらも評価は高く、条件さえ合えば十分チャンスがありそうだ。


「よし、いける!」…と思った矢先の出来事

銀行に問い合わせようと、意気込み満点でスマホを手に取ったその瞬間――
1本の着信が鳴った。

不動産会社からだった。

最初は何の連絡だろうと思っていたが、電話口の第一声で全てがわかった。


「……申し訳ありません。例の物件、別のお客様で決まってしまいまして……」

え?と声が詰まる。

「中国の方で、一括キャッシュでの購入をご希望されてまして……」

……。


キャッシュは最強。

どうやら、売り主側としては当然ながら「ローン審査のリスク」を避けたいらしい。
審査が通らなければ取引自体が流れてしまう可能性がある以上、
「一括で支払ってくれる人」=絶対に買ってくれる人を優先するのは、合理的だ。

わかる。
わかるけど……。


また、ふりだしへ。

やっと見つけた「理想に近い物件」。
いける、と思って、ローンまで調べて、銀行に連絡する直前まで来ていたのに。
わずか数分の差で、手のひらからスルリとこぼれていった感覚だった。

やるせない。
でも、これも勉強。

不動産投資は、「スピード勝負」であり「運」もあるということを、
身をもって知ることになった。


それでも、前に進む

「また探さなきゃか……」と肩を落としつつも、
少しずつ経験値がたまっている自分にも気づいた。

  • 良い物件の見極め方
  • 固定費の影響
  • 銀行の目利き力
  • そして、決断のスピード

次にチャンスが来たときは、もっと速く、もっと確実に動ける。

そう信じて、また物件探しを再開するのであった。