物件を購入したあとに待ち受けているのが「入居者を見つける」というステップです。
いくら良い物件を買っても、借り手が見つからなければ家賃収入は生まれません。ここからが本当の不動産投資のスタートと言っても過言ではないでしょう。
家賃と礼金の設定
購入後は、まず不動産賃貸管理会社と相談しながら「家賃」と「礼金」をどうするか決めます。
管理会社からのアドバイスはこうでした。
「礼金を0円にすると、とても早く決まりやすいですよ。」
正直、大家としては礼金は欲しいところです。しかし、礼金を付けることで入居が1カ月遅れてしまったら、結局その分の家賃収入が消えてしまう。つまり、プラスマイナスはゼロになる可能性が高いのです。そこで思い切って「礼金0円」で募集をかけることにしました。
募集は不動産業者に丸投げ
不動産会社がSUUMOなどの主要ポータルサイトに掲載してくれるため、こちらがやることはほとんどありません。
ただし契約が決まった場合、貸主も「家賃1カ月分の契約手数料」を不動産業者に支払う仕組みになっています。
借主:仲介手数料=家賃1カ月分
貸主:契約手数料=家賃1カ月分
不動産会社って本当にいいビジネスだなぁと感じざるを得ません。
ちなみに敷金は「大家に入るお金」と思われがちですが、実際は預り金なのでプールされ、原状回復費用などに使われます。手元に残るわけではないのです。
仲介手数料を節約する裏ワザ
ここで豆知識をひとつ。
仲介手数料が無料になるケースがあります。それが「両手取引」と呼ばれるものです。
これは、1つの業者が貸主・借主の両方から仲介を受けているケースのこと。特に貸主が一般の個人ではなく不動産業者である場合、貸主側からもらえる手数料が大きいため、借主からの手数料を無料にできる仕組みです。
物件を探すときに「両手取引ですか?」と聞いてみると、思わぬお得情報を得られるかもしれません。
物件の強みを押し出す工夫
募集時、不動産会社から「載せたい写真や文面はありますか?」と聞かれたので、私はこう答えました。
「内廊下の雰囲気と、24時間ゴミ出し可能な点だけは必ず載せてほしいです!」
これは物件の大きな魅力だと思ったからです。
しかし…実際に掲載されたページを見てみると、こちらの希望はほとんど反映されていませんでした(笑)。
不動産会社に丸投げだとこういうこともあるのかと学んだ瞬間でした。
入居者決定までの流れ
そんな中でも、1カ月ほどで3件の内覧希望が入り、あっという間に入居者が決まりました。
決定前には、借主の勤務先や年収といった情報をこちらに共有してもらい、それを見て「問題なし」と判断すれば契約成立となります。
こうして無事に、最初の入居者が決まりました。
やっと肩の荷が下り、オーナーとしての最初の大きな壁を越えられた気がしました。
まとめ
- 礼金を0円にすると、入居は早く決まりやすい
- 契約成立時には、貸主も仲介手数料を支払う必要がある
- 「両手取引」をうまく活用すれば、借主の仲介手数料が無料になるケースもある
- 物件の強みを出したいときは、不動産会社にしっかり依頼しておくこと
不動産投資は「買うまでが大変」と思われがちですが、実際は「貸すまで」が本番です。
借主が決まったときの安心感は大きく、これが不動産投資の醍醐味のひとつだと感じました。